今回は,Facebookで住居を見つけ,Airbnbで見つけた先に宿泊し,Uber/Lyftを使って移動したといった,「企業ではなく一個人からサービスを受ける」という経験から感じたアメリカでのサービスについて書いていきたいと思います.
正直,自分は日本にいるときに「AirbnbとかUber/Lyftみたいにきちんとした会社じゃない,初対面の一個人がhost/driverをするサービスを使うなんて考えられないなぁ」だったり,「Facebookでの家探しなんて相手がどんな人かも全然わからないのに良くそんなことするなぁ」と思っていました.ただ,渡航前・渡航中にこういったものにお世話になって快適な生活をするにつれて,何となく分かってきたようなことがあります.
それは,日本と違いアメリカの企業のサービスはある意味「テキトー」だったり,「有料」であるということです.例えば,「家探し」シリーズでも書いたように,アパートに電話やメールを送って何の返信も来ないというのは,アメリカではザラにあることなのでしょう.また,タクシーやホテルを使うと必ずチップを払わなくてはならず,チップの適切な料金が分からず,ある意味気まずい思いや面倒な思いをすることもあります.つまり,ここアメリカでは企業のサービスが「信用できない」場合や「受け取るのが面倒くさい・高く付く」ということが起こりえます.
そんな環境下では,場合によっては「ただの一個人」が提供するサービスの方が企業のサービスよりも良かったり,サービスはないけれどもチップを払わなくて良い分面倒くさくなく安価ですんだりします.実際,自分がFacebookを使って家探しをしたときには,すぐに2人の家主の方が連絡をくれ,こちらの質問に対しても大変丁寧に答えてくれました.さらに,Airbnb/Uber/Lyftにはチップというものは存在しません.
また,ひょっとしたら日本と比べて「他人を評価する」という文化が根付いており,それがこういったサービスの普及を助けているのかもしれません.こういった一個人が提供するサービスでは,利用者の「あの運転手/滞在先は良かった.」といったレビューがその運転手/滞在先の信用度を決め,それを見て利用者は安心してその運転手/滞在先を選ぶことができます.つまり,他人を評価することに慣れている文化であるからこそ,レビューが沢山ついて利用者も安心して選ぶことができるのではないかと思います.そのため,サービスを提供する側は良いレビューを得るためにきちんとした対応をします.面白いのは,サービスを受ける側も運転手/滞在先からレビューされる対象ということです.なので,滞在先に泊まっているときやUber/Lyftに乗っているときも丁寧に対応する必要が出てきます.
一方で,日本の企業では「お客様」の問い合わせに対して返信や電話を無視するなんてことはほぼありえません.例え,「お客様」の要求が通らない場合でも無視はせずに,「大変申し訳ありませんが…」といった連絡が入ります.また,日本ではサービスに対してチップを払う必要はなく,ある意味「無料」でサービスを受け取っているような錯覚を感じます.ましてや,企業やサービスを与える側が「お客様」の評価をするなんて以ての外ですよね.
こういった環境下では冒頭に自分が述べた「初対面の一個人からサービスを受けるなんて信じられない」といった感想が出てくるのも普通だと思います.それに,これは偏見かもしれませんが,欧米に比べて日本には他人を評価するという文化が根付いていない気もします.例えば,欧米では「この人が良いといっている」というのが色んな場面で効いてきますが,日本だとそういったことは比較的少ない気がします.
以上のことから,日本でAirbnb・Uber・Lyft・SNSを使っての家探しが普及するのは,まだまだ先なんじゃないかなぁと思いました.実際のところは,その導入前の規制の部分で大分揉めているようですが.使ってみると凄い便利でお勧めなんですけれどもね.
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